2012年6月13日水曜日

カーブデータ

ルール

1.マスの中心をタテヨコにつなぐ線を引き、盤面上にいくつかの図形を作る。どのマスも、必ずどれか一つの図形が通っているようにする
2.すべての図形は、記号のマスをちょうどひとつだけ通る
3.記号は、そのマスを含む図形の線のつながり方を表す。ただし長さの比率は正確ではなく、伸びたり縮んだりする可能性がある


Curve Data
Make some figures by drawing lines so that each figure goes through just one clue. All the cells will be visited by lines. Each clue shows how the lines of the figure upon it turns or connects without any rotation or reflection. (The clues do NOT inply lengths of any part of the line) Different figures do not share same cell.
※English rules are from No Numbers. Thanks xevs!



カーブデータは他に類を見ないユニークなルールを持つパズルで、2002年に山本達也氏によって考案されました(*1)。インターネット激作塾にて殿堂入りするなど当初から高く評価されてはいましたが、作られた問題の数はそれほど多くありませんでした(*2)。
ルールに若干の変遷があり、初期には「ひとつの図形が2x2のブロックを含んではいけない」という条件がありました。現在の形になったのは稲葉直貴氏の発案によるもので、同氏による2011年の第一回全日本図形パズル選手権の出題が初出となります(そのときの問題はここから。問題5-8を参照)。
現時点ではNo Numbersでの出題と、それに対応してインドのPrasanna Seshadriによる練習問題があるのみですが、バラエティに富んだ出題の可能性をもつパズルであり、今後の発展が期待されます。

(6/15追記) Puzzle Graffitiで新作が2問出題されました。2番のコンセプトが新しいです。


Curvedata is the puzzle invented in 2002 by Tatsuya Yamamoto, whom some people may know as WPC competitor.
Originally, there were one more restriction in the puzzle. Every shape cannot occupy 2x2 cells. In 2011, Naoki Inaba proposed to remove its restriction. You can find his puzzle here(see 5-8)(*3). This puzzle uses Chinese character as a shape. So it may seem to be complicated for foreign puzzlers.
Now there are few puzzles in this genre. Ko Okamoto(xevs) made some new puzzles for his own competition. And Prasanna Seshadri from India made for its practice. I expect further development of the genre future.
(6/15 update) There are two puzzles in Puzzle Graffiti.

(*1) 山本達也, インターネット激作塾, カーブデータ, 2002/11.
(*2) 2007年にパズルのおもちゃ箱(現在は閉鎖)にて、山本達也氏本人による4問の新作が発表されています
(*3) These puzzles were made for small offline competition held at Tokyo last year. It is named JZC(Japan Zukei-Geometric- Puzzle Championship). As everything are Japanese in these puzzles, I'm planning to translate them for foreign puzzlers.

2012年5月2日水曜日

ジグソーABCプレース

ルール
1.指定されたすべてのピースを盤面上に配置し、その上で指定された範囲のアルファベットがタテヨコの各列に1個ずつ入るようにアルファベットを書き込む。
2.ピースは点線に沿って配置し、重なったりはみ出したりしてはいけない。また、回転させたり裏返したりしてもいけない。
3.枠外のアルファベットは、その列に入るアルファベットのうち、もっとも近くにあるアルファベットを表す。
4.ピースに書かれているアルファベットを消したり変えたりしてはいけない。

Broken Easy as ABC
Place all given pieces into the grid without overlapping each other. Pieces cannot be rotated or reflected. Then place the letters so that the grid satisfies Easy as ABC rules. In other words, in every rows and columns, there are the letters in the given range exactly once. And letters outside the grid show the nearest letter in that row or column.


ジグソー系バリエーションのABCプレース版です。2006年のJPCインターネット予選(*1)で出題されたルールをもとに、不足しているアルファベットを追加するルールを加えました(原題では、3番のようにすべてのアルファベットがピース上に表出)。よく似たコンセプトのパズルとしてドミノを使用するものがあり、こちらのルールも何度か出題されています(*2)(*3)(*4)。
全般に難しめの問題になってしまったので、ご注意ください。特に3番は、試行錯誤ではないものの...。



This puzzle is broken variant of Easy as ABC. This rule is based on 15th Japan Puzzle Championship Internet Preliminary Test(*1). Originally, all letters are shown on the pieces. Hidden letters are my arrange.
Similar concept puzzles are made on several occasions. These used dominoes as pieces(*2)(*3)(*4).
These puzzles are difficult than usual. Especially #3 though not try and error logic. Be careful!


*1 第15回全日本パズル選手権インターネット予選, 8. ジグソーABCプレース, 2006.
*2 Andrei Bogdanov , IPST 2004-2, 5. Easy as Dominoes, 2004.
*3 Nikola Zivanovic, 8th 24hours Puzzle Championship, 12. EASY AS DOMINO, 2007.
*4 Roland & Ulrich Voigt, 10th 24hours Puzzle Championship, 10. Easy as ABCD with Dominoes, 2009.

2012年4月12日木曜日

クロメンブン

ルール
1.盤面上のいくつかのマスを黒く塗る。数字の入ったマスを黒く塗ってはいけない。
2.太線または黒マスで区切られ、タテヨコにつながる白マスのかたまりを「シマ」と呼ぶ。数字の入っていないシマができてもよいが、一つのシマに二つ以上の数字が入ってはいけない。
3.数字は、そのシマとタテヨコに接する黒マスの数を表す。

Kuromenbun
Paint some cells to black and make "shima". "Shima" means connected white cells which is surrounded by black cells or bold line. Each "shima" cannnot contain two or more number. Number shows the number of black cells touching to "shima" by the edge. Every cell containing number cannot be blackened.




クロメンブンは、ニコリ138号オモパコーナーに掲載されたパズルです。作者は坂本伸幸氏。
太線と黒マスの二種類の分断を使ってなかなか面白い手筋のあるパズルなのですが、いくつかやりすぎた問題ができてしまったのでここで公開します。



Kuromenbun is a puzzle created by Nobuyuki Sakamoto. It first appeared in nikoli #138(2012/3).
"Kuromenbun" has no sense in Japanese. I think its name is combination of KURO(KURO means black) and MEN (banMEN means grid) and BUN(BUNdan means division). "Shima" is the term for crossword, which means white cells divided by black cells.

2012年4月5日木曜日

ヨルムンガンド

ルール
1.盤面内に存在する蛇の場所を明らかにする。蛇の胴体は頭から尾まで盤面をタテヨコにつながり、胴体どうしがタテヨコナナメに接触することはない。蛇の頭と尾は示されている。
2.蛇の胴体は、頭から交互に○のマスと×のマスが繰り返す。頭と尾は○のマスになる。
3.盤面の上と左にある数字はその列に存在する○のマスの数を、下と右にある数字はその列に存在する×のマスの数を表す。
4.波のマスには、蛇の胴体は存在しない。
5.盤面は上下左右がつながったループになっていて、盤面の右端のマスは同じ列の左端のマスに、下端のマスは同じ列の上端のマスにつながっている。

Jormungand (Toroidal striped snake)
Draw a snake in the grid, not touching itself even diagonally. The head and tail of snake are already given. Snake body consists of circled cells and crossed cells. They are alternated. The head and tail are both circled cells. Top and left numbers reveal the number of circled cells, and bottom and right numbers reveal the number of crossed cells. Watermark cells wouldn't become part of snake.
In this puzzle, the grid is toroidal.

ありそうでなかった、トーラス盤面上のスネークパズルです。通常のスネークではなくStriped Snake(*1)がベースになっています。
通常、このような蛇の胴体に周期性を持たせるルールでは、2マス周期ではなく3マス周期にすることが多いです。Dotted Snake(Zoltan Horvathによる解説(*2))やからぁすねいく(*3)がそうで、Striped Snakeと比べても圧倒的に多くの問題が作られています。なぜならば、2マス周期と一般的な正方形の盤面を組み合わせたときに、ある強力な制約が発生してしまうからです。
が、このパズルではあえて2マス周期のルールを採用しています。それがなぜかは、解いてみてください。
なお、盤面端の接触禁を見落としやすいので注意してください。


*1 Andrei Bogdanov , IPST 2004-2, 2. Striped Snake, 2004.
*2 リンク先によると2003年頃にハンガリーのZoltan Horvathが考案し、2005年のWPC14(ハンガリー大会)にも出題されている。
*3 西山ゆかり, インターネット激作塾, からぁすねいく, 2001.

2012年2月23日木曜日

Compass Tapa

ルール
1.以下の条件を満たすように、盤面のマスを塗りつぶす。
2.マスの中の数字は、そのマスの周囲の最大8マスを順に見たときに、黒マスが連続している長さを表す。複数の数字がある場合は、それぞれが白マスで分かれていることを表す。
3.数字の入っているマスは、黒マスにならない。
4.黒マスはタテヨコにひとつながりになる。
5.黒マスが2×2のカタマリになってはいけない。
6.矢印と星(★)のマスは、必ず黒マスになる。矢印は、そのマスからタテヨコに黒マスだけをたどって星のマスへ行くことができる移動方向を全て示している。このとき、最初の矢印のマスを含め、同じマスを二回以上通ってはいけない。

Follow regular Tapa rules. Arrows and star must be part of the wall. Arrow shows directions which can reach star, passing only wall, without visitting any cell twice. Every such directions are shown. (Tentative translation, sorry)



Tapa Variations Contest(*1)開催中ということで、ちょっと遅くなってしまいましたがTapaのバリエーションルールを考えてみました。別のパズルと組み合わせるというよりも、基本ルールを拡張する方向性で。もっとも、「目的地と方向」というテーマでは、稲葉直貴氏のガイドアローという前例がありますね。


<2/24 1:00追記>
3の難易度を3→4に変更
<2/24 18:30追記>
3番の破綻報告が多いようなので少しだけ。
>破綻したように思えても、もしかしたらまだ破綻していないかもしれません。重要な定理について、間違って(あるケースを見落として)理解しているかもしれません<
Do you suspect that No.3 is broken? No, actually solution exists. You may misunderstand an important theorem.


(*1)Tapaの考案者であるSerkanYurekli氏が主催する、Tapaのバリエーションルールのみのオンラインパズル大会。2010年に始まり、毎年2月~3月に開催。特定の定番パズルをテーマとした大会は過去にも多く開催されているが、それらと比べても規模や出題数が突出している。新たなバリエーションルールを広く募集しており、これまでに70種類以上のバリエーションルールが考案、出題された。

2012年2月14日火曜日

Tapa-Like Loop

ルール
1.タテヨコに隣り合うマスの中心をつなぎ、盤面を一周するループを作る。ループが枝分かれしたり、同じマスを二回以上通ったりしてはいけない。
2.マスの中の数字は、そのマスの周囲の最大8マスを順に見たときに、ループが連続して通過するマスの数を表す。複数の数字が入っている場合、指定されたマス数ごとに分かれていなければならない。
3.ループは、数字の入っているマスを通らない。

ぱずぷれで解く
例題 1 2 3
※ナンバーリンクエディタを無理やり使用しています。3番の92は、「2222」に読み替えてください



黒マスパズルであるTapaの表出数字を、ループに使用したパズルです。ちょっと思いついて作ってみました。安直なルール構成ですが、ループにしたことで黒マスの場合とは数字の性質がかなり変わっています。
「ある領域を連続して通るマス数」を指定するルールはカントリーロード等にもみられますが、複数数字の存在などにより、また少し違う解き味になっているように思えます。

2011年5月16日月曜日

区画整理パズル

ルール
1.点線に沿って線を引き、盤面を6マス(例題は4マス)ずつのブロックに分割する。黒マスは、どのブロックにも含まれない。
2.全てのブロックは、数字か”?”のマスを一つずつ含む。
3.各マスには段ごとに同じ「値」があり、盤面右の数字はその段のマスがもつ「値」を示している。
ブロックに含まれる全てのマスの「値」を合計すると、そのブロックの数字マスと等しくなるようにする。ただし、”?”のブロックはいくつでもよい。

ぱずぷれでとても強引に解く
例題 1 2 3
※右端の一列は「値」を示す列のため、除外してください。数字のない段は0です。また、黒マスは各自補完してください



東京出版の月刊誌「中学への算数」2003年1月号のパズルコーナーに掲載された分割パズルです。作者は山本浩氏。メカニカルパズルの分野で著名なデザイナー(*1)として知られています。
同誌のパズルコーナーは山本浩氏と宮本哲也氏(*2)が交互に担当しており、山本氏の記事は1996年5月号から2008年3月号の奇数号で見ることができます(*3)。作者のバックグラウンドを反映してか試行錯誤を許容する傾向がやや強く、一般的なペンシルパズルとの問題制作方針の違いも興味深いものとなっています。
このパズルは右端に「値」をまとめて表示することで、マスごとに異なる「値」とブロックごとに異なる「合計値」を併せ持つ点が珍しいですね。




*1. Stomy SeasやLunar Lockout(toritoの作者別ページ)、Ex3など
*2. KenKenの考案者、また初等教育へのパズルの応用で知られる
*3. このうち12種類のパズルは、「格子を解け!(2005 Aug)」「方陣を埋めよ!(2006 Sep)」の二冊に収録されています。この「区画整理パズル」も「格子を解け!」に収録。