Conceptis「最も難しい加算パズル」を解いてみた(1)
Conceptis「最も難しい加算パズル」を解いてみた(2)
Conceptis「最も難しい加算パズル」を解いてみた(3)
の続きです。
前回のラストの状況です。一気に埋まったような気がしていましたが、思ったほどは進んでないですね...
(7)
次の一手はちょっと厄介です。
細かく埋まる場所(例えば右中央5マス16と6マス36の交差)や2,3択程度に候補を絞り込める場所はいくつかあるのですが、 なかなか決め手になる場所がない。人によっては、ここでかなり時間をとられるでしょう。
見落としか、未知の手筋があるのか、それとも地道に候補を削る作業で道を開くのか
...なかなかツライ時間です。
さて。
左上エリアをもう一度見直してみます。この領域、2択と3択が密集していて、一つ決まれば連鎖的に決まりそうですね。
まさか...
Aに5を入れてみます。
そうすると周りのマスがどんどん確定していって...ヨコ4マス20の3マス分が埋まったところで...
B=9となるはずですが、タテ列に既に9が入っているので矛盾!!!
したがってA=6が確定!
こういう解き方を、一般に【単純仮定】といいます。特に決まった形はなく、なんとなくここをこの数字に仮定してみると何手か先でハタンするから、別の数字にして、というように考え方です。
この【単純仮定】はきわめて強力な解き方であり、極論してしまうと、どんなパズルであっても、この【単純仮定】を何段階にも重ねれば解けてしまいます。
いくら難問とはいえ、【単純仮定】を許容するかは議論の分かれるところです。「世界で最も難しいナンプレ」が不評なのも、【単純仮定】を連発するだけの「難問」だからです。
まあ今回のケースでは見た目にわかりやすくなっているので、個人的にはOKかな、と思います。
(8)
左上部分の確定によって、残り部分が一気に進みます。途中経過を見ながら進んでみます。
6を埋めてすぐ後の状況です。
A,Bの2マスは4,5,6のどれか2つが入りますが、ヨコ列について【最大最小】の考え方で見てみると、(A,B)=(4,6)or(5,6)。つまりAかBのどちらかに6が入ります。
タテの関係から、B=6。
Bから連鎖して一帯の数字すべてが確定します。
今の場所の右下です。
C=4が入ることによって、ヨコの5マス32の分解が一意に決定しました。
4マス28は(9,8,7,4)か(9,8,6,5)の二通りしかありませんが、前者はCによって不可能です。
8,6,5の入るマスを決めたら、今度はタテの6マス21を調べてみましょう。
右上部分が埋まり始めた状況です。
残り数字の候補が2つ程度のマスには、メモを入れています。
ここでヨコ6マス37に注目。6マス37の分解は、123456789(合計45)から3マス8(1,2,5か1,3,4)を取り除いたものになります。1,3,4を除こうとするとD=E=2となってしまうので、不可。
したがって、(3,4,6,7,8,9)の分解でD=3, E=4となります。そしてF=6も確定。
和の分解が2通り程度と少ない列では、候補数字が部分的に絞り込まれた時点で分解が決定してしまうということがあります。そうなるかもしれない、という目で見ていると、見つけることができます。
さらに少しだけ進めました。
右上エリアはこのまま完成させてしまいましょう。